猪熊弦一郎現代美術館

猪熊弦一郎現代美術館
設計:谷口吉生
竣工:1991年

香川県丸亀市駅前にある美術館。設計はニューヨーク近代美術館の改修でも知られる谷口吉生。
10月から長期改修に入るというので昨日見に行った。内部の展示室がとてもおおらかで特に2階の猪熊弦一郎の常設会場は上部から光も入りとても気持ちがいい。
今回は美術館設計段階の資料も展示されていた。猪熊弦一郎からは、大きいボリュームの展示室にしてほしいという要望だけ設計についてあったらしいが、工事が進むとあまりの大きさに驚いて、猪熊弦一郎も設置される彫刻の造形を考え直したらしい。
市民が気軽に寄れる場所にという願いがコンセプトのひとつらしいが、昨日は美術館エントランスでジャズの音楽会が開かれていたりと丸亀駅前全体が賑わっていた。

中谷宇吉郎雪の科学館

中谷宇吉郎雪の科学館
設計:磯崎新
竣工:1994
場所:石川県加賀市

加賀市の柴山潟のほとりにある。出張ついでに見てきた。
小さい建物だが、結晶をモチーフにしたような六角形の小さな塔が3つ連なっている。外からみると土壁の塔だが、中に入るとトップライトが白壁に反射して眩しいくらい劇的だった。そこから下に降りると展示室だが、展示室は普通の感じがした。
それ以上に、世界で初めて人工的に雪の結晶を作り出した、中谷宇吉郎の研究内容が面白かった。
雪の結晶ってよくみるアレですよね、以外にものすごいたくさんある事を知った。また氷点下なのに凍らない過冷却水の実験などをしていた。マイナスなのに水が凍らない状態をキープしていて、何かの拍子に急に凍りだすというものである。かき氷などに応用したら、バカ売れしそうな気がするがどうだろうか。売れたら売れたで大変なのだろうか。

立教小学校

立教学院諸天使礼拝堂(立教小学校チャペル)
設計:アントニン・レーモンド
竣工:1966年

レーモンドの建築が好きで、関東に行く機会があれば見てまわっている。フランクロイドライトの弟子として来日し、そのまま日本を主な舞台として活躍したレーモンドは、コルビジェらが活躍するヨーロッパから遠く離れた場所で、地域性にも配慮した素晴らしいモダニズム建築を多数作り上げた。木造、コンクリートを使った構造表現で、世界最先端を突き進んでいたとも言われているが、当時の日本で世界的に評価されることは時代背景を考えるとなかなか難しかったであろう。

立教小学校の遠山先生との縁で、普段は見学できない立教学院諸天使礼拝堂(小学校内チャペル)を見る機会を得た。
RCの登り梁が内部では現しになっているが、他のレーモンド教会郡と同様、感じるのは構造の力強さよりも空間の静謐さである。簡素な木造の札幌ミカエル教会もRCの大空間も、理論的な工法や構造などよりも、感覚的な部分に静かに訴えかけてくる。
しかし美しい祈りの空間を作り出すこの感性の持ち主も、当時のたくさんの建築家や芸術家と同様、第二次大戦の影響からは逃れられない。ユタ州での日本爆撃実験で日本家屋の設計を担当したことが、戦後もどこかレーモンドに影を落としている。

遠山先生が書いた校内報で、大岡昇平の作品について触れている文章があったので、「野火」と「俘虜記」を読んでみた。小林秀雄、中原中也とも交流があり、フランス文学者でもある大岡の文章は、戦場における大岡自身の内部へと心理が向かっており、どこか哲学的でもある。文章が僕にとっては難解な部分もあるので、すべてを理解しうるかは謎だが、主人公がアメリカ兵を打たなかった後、自身の心中に対する考察において用いた歎異抄からの引用「わがこころのよくてころさずにあらず。また害せじとおもうとも、百人千人をころすこともあるべし」という一文が心に残った。自分が大戦中を生きていたら、果たしてどのような行動を取ったかを、今の時代から遡って考えることは不可能だろう。
終戦から73回目の8月15日を迎えた。戦争を経験している人が、だんだんと亡くなっていき少なくなっているが、聞けるうちに話を聞いておきたい。

総湯

片山津温泉 総湯
石川県加賀
設計:谷口吉生

美しかった。
のぼせたので、あまり覚えてない。
RCでできた2つの浴場部分をガラスの箱がつないで相似形のプランになっていたような気がするけど、細かい事はビールを飲んで忘れました。
「森の湯」と「潟の湯」の2種類あり、男湯と女湯が日によって入れ替わるらしいが、僕は2回目なので両方に入れた。
「森の湯」は湯船から中庭の風景が見えて綺麗だが、「潟の湯」のほうが前面に柴山潟が広がる絶景なので、僕も好きだし人気も高いと思う。
だが、Jポップなどは持ってのほか、大衆的な向きを嫌う貴兄においては、森の湯に入るがよかろう。

イヴェールボスケ

イヴェールボスケ
石川県加賀
設計:堀部安嗣

加賀温泉から車で10分くらい、田んぼが広がる場所にある。
黒い方形屋根の平屋は、周囲の雑木林に、低く埋まっている印象。周囲の緑と黒い板壁のコントラストが非常に美しかった。
カフェ自体は、ここではおしゃべりせず静かに過ごしましょうというコンセプトで、そのことがテーブルの上に書かれている。

自分こういうの緊張しますわー。
と最初は思ったが、定員さんはみんな柔らかい感じでホスピタリティに溢れており、居心地がよいので、コーヒーを飲んで気づいたら寝てた。

内部は、エントランス付近でカウンターのある物販、大きなテーブルがある静かな真ん中のスペース、外に向かって開いた景色のいい客席、とゾーンごとに空間の印象が切り替わる感じ。

鳴門市文化会館

鳴門市文化会館
設計:増田友也
竣工:1982年

先日、友人が徳島に来たので、案内がてら見に行った。
その日は公演などはしてなかったが、事務所に行って頼んだら見学させてくれた。現在は吉本興業が指定管理で運営しているみたいだ。

建物全体の造形が印象的だが、搬入口のある中庭は特に圧巻の力強さ。
内部もホワイエは非常に明るく紫のカーペットが印象的だったが、一転劇場内は穴蔵のような薄暗さで、空間全体から濃密さを感じた。

葺田パヴィリオン

小豆島福田港近くの葺田パヴィリオン
設計:西沢立衛
竣工:2013年

福田港近くの神社の公園にあった。2枚の鉄板が、びよーーーーーーーーん!!となってて、びっくりした。
いやあ、これはすごい!!
かなり衝撃!!
神社には楠木も大きく生えていて、
ワタシトテモフシギナパワー、モラタヨ。

WITHビル

徳島市のWITHビル。
設計:安藤忠雄
竣工:1985
徳島市内の国道沿いから少し入ったところにある。
4階建ての2棟の建物間が回廊と中庭になっている。
国道のすぐそばだが、中庭から外の国道を見ると別世界のように遠くに感じる。
階段は中庭ではなく、北東の外側に付いている構成で、上に昇る度に外に出たり、中に入ったりという感覚で、上層の方に行くにしたがって地面がより一層遠く感じた。

愛知県立芸術大学

名古屋郊外にある美術と音楽の大学。
設計:吉村順三
竣工:1970年
南山大学と同様に丘陵地の地形をそのまま生かした配置計画。
尾根部分に芸術科の講義棟が非常に長いピロティで建てられている。
ピロティについては、パルテノン神殿との関連性を指摘した、藤森照信氏の仮説がネットにあった。
http://kenchiku.tokyo-gas.co.jp/live_energy/modern/08.html

写真で見ると全体が巨大に見えるが、ヒューマンスケールな印象だった。
講義棟に直角に交わる細長いアプローチは、地面の高さが目線の位置まで上がったりと、敷地全体で高さ関係が複雑に構成されている。様々な位置から視線が交差する感じがして敷地全体で、豊かな一体感を感じた。
このようなキャンパスで、友達に内緒で付き合ってイチャついていたら、すぐバレそう。